- 副業Webライターとして収入が安定してきたから独立しようかな?
- 開業届の書き方ってこれであってるの?
- 会社員を辞めて個人事業主になることにどのようなメリットがあるの?
知らない世界に足を踏み入れることは誰しも不安に感じますよね。
私も開業届を提出しに行った日のことは非常に緊張していたので、まるで昨日のことのように思い出せます。
なるべくスムーズに個人事業主になるためには、事前準備が大切です!
この記事では、晴れて専業ライターになる方へ向けて開業届の作成方法や、個人事業主になるメリット・デメリットをまとめています。
2023年3月に晴れて専業ライターになった私の実体験をもとにお伝えしていきます!
Webライターが個人事業主になるには?
Webライターとして個人事業主になるには、以下のステップを踏みましょう。
それではひとつずつ解説していきます。
1.屋号・雅号を決める
屋号・雅号とは、仕事をするうえで使用する名前のことです。
ペンネームというとわかりやすいかもしれませんね。
しかし、必ずしも屋号や雅号を付けないといけないというわけではありません。
本名で活動してもOKです。
実際に本名でフリーライターをしている方はたくさんいます。
また、屋号や雅号は後から付けたり、変更することも可能です。
今すぐには思いつかない、実際に使用していた名前が被っていたという方でも安心してください。
確定申告書に書き加えるだけで後から登録・変更することができます。
ちなみに私の屋号の決め方のポイントは画数です。
数日間悩んで決めましたが、仕事が順調にうまくいくようにという思いを込めて画数を重視しました。
【好きなアイドルの苗字】+【好きなアニメの主人公の名前】からもらっています。
2.開業届の作成
開業届は手書きでもよいのですが、インターネット上で作成すると間違いがなくなるのでおすすめです。
私が実際に利用したのは「freee開業」です。「はい」か「いいえ」で答えるだけで、あっという間に開業届が作成できます。書き方に迷うことがないので、まとまった時間が取れなくても大丈夫です。無料でサクッと開業届を作成したい方は、ぜひ利用してみてくださいね。
①税務署長
提出する税務署管轄を記入しましょう。
以下の国税庁のサイトより、最寄りの税務署を探すことができます。
組織(国税局・税務署・税務大学校等)|国税庁 (nta.go.jp)
②提出日
提出する日を記入しておきましょう。
私は提出日が決まっておらず空欄でしたが、問題ありませんでした。
③納税地
「住所地」「居住地」「事業所等」を選択できます。
ここでいう「居住地」とは、海外に住んでいるけど活動拠点は日本という場合に使用します。
多くの場合、実際に住んでいる「住所地」への納税となるでしょう。
私も「住所地」を選択し、自宅の住所と携帯番号を記入しました。
④上記以外の住所地・事業所等
③で記載した場所とは別に、住所や事業所がある場合にのみ記入します。
住所地としていれば空欄で問題ありません。
⑤氏名・生年月日
フルネームの本名と生年月日を記入します。
⑥個人番号
マイナンバーカードの番号のことです。
税務署にて提示する場合には空欄にしておいても問題ありません。
⑦職業
誰が見てもわかる書き方をしましょう。
私は「フリーランス」としました。
⑧屋号
本名以外でライターとして活動する場合に記入が必要です。
もし、本名で活動するのであれば空欄にしておいて構いません。
⑨届出の区分
今回は「開業」を選択しましょう。
住所・氏名は必要ありません。
⑩所得の種類
事業(農業)所得欄にチェックしてください。
⑪開業・廃業等日
個人事業主として開業した日を記入します。
※開業届は開業してから1か月以内に提出することが決められているのでご注意ください。
⑫事業所等を新増設、移転、廃止した場合/廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合
新たに開業するので空欄でOKです。
⑬開業・廃業に伴う届出書の提出の有無
・「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」…有
青色申告をするなら「有」、白色申告なら「無」ですが、節税効果の高い青色申告をおすすめします!
・消費税に関する「課税事業者選択届出書」又は「事業廃止届出書」…無
昨年度の売り上げが1,000万円を超えている場合には「有」となります。
⑭事業の概要
「ライター」と記入しましょう。
⑮給与等の支払の状況/その他参考事項/給与支払を開始する年月日
こちらも空欄で大丈夫です。
⑯源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無
「無」にしましょう。
ここは給与支払が必要な方に向けての項目なので該当しません。
お疲れさまでした!
これで開業届を提出するのに必要な項目はすべて埋まりましたね!
3.開業届の提出
開業届を提出する方法は、3つあります。
e-Taxであれば自宅からでも提出できるので便利ですよね。ただ、マイナンバーカードを読み込むためにICカードリーダーライタ(スマートフォンでも代用可)の準備が必要。あなたの好きな方法で提出してください。
ちなみに、私は開業届のコピーをすぐに保育園へ提出する必要があったので、税務署へ持ち込みました。受理されるまでに時間がかかるだろうと心して向かったのですが、意外にも5分程度で受理してもらえましたよ。
4.晴れて個人事業主へ
いずれかの方法で提出して不備なく受理されれば、晴れてあなたは個人事業主です!
Webライターが個人事業主になる4つのメリットとは?
Webライターが独立して個人事業主になるメリットはどのようなことがあるのでしょうか?
確定申告時に節税効果のある青色申告ができる
個人事業主になることで、青色申告が選択できるようになります。かかった経費とは別に、最大65万円分が控除されるのです!Webライターは経費があまりかかりません。商品の仕入れもなければ店舗を借りる必要もないため、毎月の固定費がほとんどないのです。そのため、あなたが得た報酬にそのまま税金がかかってしまいます。せっかくスキルをあげて頑張って得た報酬を少しでも多く残したいなら、確定申告で青色申告を選択しましょう。
青色申告をするなら、開業届と一緒に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。もし開業届と一緒に出しそびれてしまったとしても問題ありません。開業してから2か月以内に提出すれば、その年から青色申告ができますよ。
屋号付きの銀行口座を開設できる
開業届を提出していると、口座名義人欄に「屋号」をつけられます。クラウドソーシング経由でも、直接クライアントと契約するにしても報酬を振り込んでもらうためには、銀行口座が必要です。もちろんプライベートで使用している銀行口座でも良いのですが、仕分けがとても面倒になるのでおすすめしません。ぜひ、お仕事専用の口座を開設してくださいね。
小規模企業共済に加入できる
小規模企業共済とは、個人事業主や中小企業の社長が廃業したり退職したりしたときのために毎月積み立てることができる制度のことです。積み立てたお金は税金の控除対象になるので節税効果もあります。個人で働いていると、当たり前ですが退職金はありません。将来仕事をやめたときに一時金でお金が欲しいと考えている方は、ぜひ加入を検討してください。
仕事をしているという証明になる
Webライターとして開業届を出すことであなたがしっかり働いている証明になります。開業届のコピーと就労状況申告書をだせば、就労証明書の代わりになるのです。保育園や学童の申請に必要な書類なので、働くパパ・ママにとっては欠かせません。
私は育休復帰後、退職してからパート先を探そうとしていたのですが、3か月以内に就労しなければ保育園を退園しないと言われあわてて開業届を提出しました。
ここだけの話、本当は独立するつもりではなかったのです…。
Webライターが個人事業主になる3つのデメリットとは?
反対に、Webライターが個人事業主になるデメリットはあるのでしょうか?ここでは3つ紹介します。独立するかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
青色申告の複式簿記が難しい
「複式簿記への記帳」ですが、こまめに記帳しておけばそこまで苦に感じないでしょう。ただ、はじめのうちは慣れないため時間がかかってしまうかもしれません。税務署が行う記帳指導や、税理士の無料相談などを有効活用しましょう。
私もわからないことがあったので、税務署で開催された記帳指導に行きました。大人数での講義でしたが、個別で聞きたいことを質問することもできました。難しいですが、まずは試しに自分でやってみることをおすすめします。
私はクラウドの会計ソフト「freee会計」を利用しています。感覚的に使えるので入力に迷うことがありません。
稼ぎすぎると社会保険の扶養から外れることがある
扶養内で働きたいと考えている方は、注意が必要です。開業届を出すだけなら問題ありませんが、130万円以上稼いでしまうと扶養から外れてしまうかもしれません。すると、健康保険料や年金保険料はすべて自分で支払うことになります。
とはいえ、必ずしも扶養に入っているほうが得だということはありません。収入額が増えて扶養から外れても問題ないか、パートナーと話し合ってみてくださいね。
収入が不安定になることも
副業としてライターをしていた方なら経験したことがあるかもしれませんが、突如クライアント都合で仕事がなくなってしまうことはよくあります。そのため、「A社とB社とC社の取り引きがあるから来月も20万円は稼げそうだな」と思っていても、突然B社から「弊社の都合でWebメディアはいったん終了することになりました」なんて連絡が来ることも…。
こうしたリスクを回避するためにも4~5社程度と取り引きすることをおすすめします。
【まとめ】稼いでいるWebライターは今すぐ個人事業主になろう!
独立することは勇気がいりますが、節税効果や屋号付き口座の開設ができたりと大きなメリットがあります。現在ある程度の収入が得られるようになった、これからまだまだ稼ぎたいと考えている方は、ぜひ個人事業主になることをおすすめします。
Webライターとして個人事業主になるのは覚悟が必要で、私もハードルが高いと思っていました。しかし、独立してみると「これで稼ぐしかない!」と決心がついたため、けじめとして「開業届」をだして本当に良かったなと感じています。
ぜひ一緒にWebライターとして頑張っていきましょうね!
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